Magic Rose-紅い薔薇の少女-


――だってだって私……

わかる、わかるのだよ、私にも……

痛いほどに、貴女の気持ち、わかるのだよ……。
だって私は、ローズ、貴女なのだからな。

――人を殺めるのも、
  大切な人が消えていくのも
  もういや。

ローズ、怖かったろう?
辛かったろう?
……寂しかったろう?

一人で、その小さな身体で全てを抱え込み。

でもね、ローズ、貴女は私がいるではないか。
本当に一人では決してないのだよ?


――ローリエ……。

ほら、見つけた。
そんな所にいないで、さぁおいで?

私たちにはいるべき場所がある。

ローズ、貴女は貴女の身体で……
私は貴女の心で……

貴女が力を完全に取り込めば自然と私も消えるだろう。
だが、それは還るだけなのだ。

私は、元に。

――ローリエ……。

寂しくなったら呼べばいい。
いつでも話し相手をしてやろう。

だから、あと少し、頑張るんだ。

――ローリエ!!

パアァァと視界が光で埋め尽くされた。

ローズ、バトンタッチだ。

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