Magic Rose-紅い薔薇の少女-
「いいんだよ、弱いとこがあったって」
シルバー?
なんでそんなに悲しそうなの?
「俺だって弱い。お前一人守れやしないんだから……」
守らなくても、いいんだよ?
「いいや、妹も守れず、俺だけ逃げ出した……俺はズルい奴なんだよ」
「そんなこと、ないよ……」
「ローズ?」
シルバーは、シルバーは……
「弱くなんかないわ!!」
「ローズ、私は……」
水仙……?
「自分の弱さ故に、サラを殺した。
それも闇の力に頼って……」
「そんなことない……
だってあれは、仕方がなかったじゃないの!!」
なんで、皆そんなこと、言い始めるの?
「エルザ様も、サラを亡くしてしまったことと、お前を手放し、傷つけたことを責めている」
「お母様は何一つ悪くないじゃない!!」
なんで、なんで
どうしてそんなに悲しいことばかり私に話すの?
「だから!」
ビクンと突然の大声に肩が跳ねた。
「皆、同じなんだよ!」
同じ……?