Magic Rose-紅い薔薇の少女-


何故、貴方もそれに気づかないの?

「確かに“絶対”、そんな保証どこにもないわ。証明だって出来やしない。
だけどくだらなくなんかないわ!」


ローリエ、貴女の存在理由はね……



よ。

私と貴女の。

「戯言だな!」

突風が起こる。
ただの風じゃない熱い。

熱風!?

ゴロゴロと空も鳴り出す。

「おやおや雷様がお怒りのようだぞ?」

「貴方に、じゃなくて?」

「雷神は俺達カルタスの味方だ」

雷神……?
神様?

「神様って平等じゃないの?」

「平等ならば、皆幸せだろう。
神なんてもの、所詮はその程度なのであろう!」

「罰当たりな!」

そんなことを言うなんて!

「罰?ああ、もう十分過ぎるくらい当たってるさ」

フィレンツェ……
貴方根っからの悪者ではないんでしょう?

本当は、ちゃんと優しい人なんでしょう?

どうすれば優しい貴方に戻るの……?

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