Magic Rose-紅い薔薇の少女-


ゴオオと音を立てながら空が変化を始めた。

雲が散って行く
太陽の光が降り注ぎ、青空が広がった。

成功、したの……?
私の想いが届いたの?

「あ、やっ、た……わ」

「な!」

「行くわよ!」

棘が伸び、彼を襲う。

「くそっ!」

フィレンツェは苦戦しながらも炎で私の棘を焼いていく。

あと一歩なのに……。
どうしたら……?

そう思っていると彼は炎から何かを取り出した。

「何……」

「造形魔法……扱うのは至難の技。
つまり使えるのは上級魔法使いだけということだ」

造形……?じゃあ取り出したのは炎からつくったって言うの?

でも一体何を……
銃だわ!

フィレンツェは私に向かって容赦なく発砲してきた。

火!?弾が火だわ!!

あんなのに当たったら火傷じゃ済まなさそう!!

魔法を使おうにも間に合わない!

そうこうしているうちに炎の弾は私に向かってくる。

そして……

「いっ!!」

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