Magic Rose-紅い薔薇の少女-


右腹部に直撃した。

焼けるように痛い。
あ、いや実際に多分焼けてるんだろう。

「ああああ!!」

痛い、痛い。
感覚がなくなるような痛みにのたうちまわる。


なんで私……治癒魔法使えないのかしら。


――ローズ!!少し交代!

え!?

そして一瞬のうちに私とローリエは入れ替わり、また、すぐにもとに戻った。


「あ、れ……?」

火傷、してない。
痛くないし……。

「ローリエ、何をしたの?」

――治癒魔法ではないが、時間操作をした。

時間操作?

――貴女のその部分だけを
  怪我を負う前に時間を戻したのだ。

じゃあ癒したわけではないのね……

――むしろ……
  時間を戻す方が身体に負担がかからない。

傷も残らない、と?

――その通りだ。

時間の魔法……これはかなり役に立つわね。


――下手に火やら水やらの魔法を使うより
  相当なダメージを与えることもある。



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