Magic Rose-紅い薔薇の少女-
「そっちの髪の長い子の方より小さい子の方が重傷でな……
もしかしたら傷が残るかもしれない」
あ、そうだわ!!
「お母様!私、二人の傷を無くすことできるわ!!」
「時間の魔法か?」
「うん、いいかしら?」
「勿論だとも」
シャルディが私の腕をとり、立たせてくれた。
そしてシャルディに支えられながら二人の元へ行った。
ポウッとまず千里から戻す。
「……んっ」
「千里!?」
「あ……れ……?」
千里が目を開いた。
「ここは……」
「千里」
よかった。
本当によかった。
私と一緒にいてくれて、助けてくれて
戦ってくれた、大事な大事な友達。
「番人、様?」
「おはよう」
「番人様ぁぁぁ!!」
千里は私に抱きついてきた。
わんわん泣きながら、
よかった
とか
嬉しい
とか言っているよう。
「千里、横を見てほしいの」
彼女にも、見てほしかった。
彼女の妹を。