Magic Rose-紅い薔薇の少女-


「かあたまぁ」

「はいはい」

今日はアルトもアリシアも学校。

「にいたまかえってきたのー」

「あら今日は早いのねー」

「ただいまー」

「おかえりなさい」

「おかえりなたい」

帰ってくるなりカバンを置き、木刀を持ち出す。

本当に剣術好きねー。

ってそうじゃかったわ。

「アルト、宿題が先」

「うえー……」

「うえーじゃないわよ
父様、がっかりするわよー?」

シャルディが一番効くのよね、アルトには。

「や、やる、やります!!」

「にいたまおこられたぁ!」

「リグもそう言うこと言うと兄様に怒られちゃうわよー?」

「いやぁ!」


その時、勢いよく扉が開いた。
珍しいわね。

「ただいま母様!!」

本当にアリシアには珍しく息を切らしている。

「どうしたの?そんなに慌てて」

「父様が……」

あ……

「ただいま」

「おかえりなさい」

本当に今私、幸せ……!

皆、ありがとう……
今この幸せは皆のお陰。


fin.
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