Magic Rose-紅い薔薇の少女-
「まぁ簡単に言うと、名前を変えて、母とも縁を切り、全くの別人となってまで生きたいか、だ。」
「ねこがしゃべった!」
「当たり前じゃないのか?」
「うん、でもちゃんとニンゲンのことばでお話しするのははじめて」
「さぁ、ローズ……」
エルザが再び口を開いた。
ローズは決意した。
「たすけてください!じゃないと……」
ローズの目には涙が溜まっていた。
「にげたいみがなくなる!」
「全てを捨てる意味を、お前は理解しているのか?」
エルザの問いにローズは困惑した。
「母との繋がりは一切なくなり、ローズと言う存在はなくなる」
うそ!そんな……
「わたしは、ローズだよ……」
「ローズ、大丈夫だ。新しい家族と、新しい名前でお前は存在するのだから」