Magic Rose-紅い薔薇の少女-
「魔獣に襲われたと見せかけてね」
“魔獣は操られていた。だから悪くない”
そう付け加えた。
「ヘルシオンだから狙われた
本当だったら12歳。
もっと、生きたかったのに……っ」
サラは遂に泣き出した。
まだ12歳の少女はローズと同じ歳の時に殺されたのだから。
ローズは何故そうしたかはわからないがサラを抱き締めた。
「わたし、サラさんのことよく知らないけど
会えてよかった。心のそこからそう思う。
不思議だよね」
ぎゅうっと抱きしめるローズにサラは自然と笑顔になった。
「ありがとう。貴女は本当に優しい子ね」
「やさしくなんて!」
サラはローズを抱き締め返した。
「貴女、本当に優しい。まるで私の妹みたい。」
そう言ってサラが光に包まれた。
「サラさん!?」
「サラで良い。また会える日を待ってるわ」
それだけ言い残し、サラは消えていった。