Magic Rose-紅い薔薇の少女-
あ、そうだわ!
「シャルディ、一緒に木苺を摘みに行かない?」
「ダメだ」
シャルディの反対に頬っぺたをプクーと膨らませる。
「ちょっと位いいじゃない!それに息抜きしないと私、死んじゃうんだから!」
シャルディはその言葉に暫く固まった。
だって私に死なれたら困るのだから。
まずおば様に殺されるわね。
それに、何故かシャルディは過保護だし。
だからきっと私が死んだら彼は魂が逝ってしまう筈。
「レディには敵わないな」
シャルディは大人しく折れた。
「やったぁ、シャルディ大好きよ!」
「な!」
「おじいちゃんでも好きよ!」
だって9年前は既に大人だった。
最低でも10歳位の筈。
「おじっ!?レディ!何度言ったら分かるのだ!使い魔は歳をとるのが遅いと!
まだこれでも青ね……ってもういない!?」
私は長くなりそうだったからシャルディを置いてサッサと出ていった。