Magic Rose-紅い薔薇の少女-
「んーっ!やっぱり外は気持ちいいわねー」
とことこ歩いていると後ろからシャルディが追い付いてきた。
「レディ!置いていくなんて!
だいたいレディはなぁ……」
またシャルディのお説教タイム?
もうやんなっちゃう。
あ、ココ、ココ。
ってあらまーシャルディ私が止まったの気づいてないわ。
一人説教しながら進んでく。
あ、気づいた。
来た来た。
「お、おま!気づいてたんなら……」
「さっ、さっさと摘んで帰りましょっ、小ウルサイ説教は後々」
「う、ウルサイとはな、何だ!」
私はそれから暫く、
木苺を摘んでカゴに入れる作業を淡々とやっていた。
暫く経った頃、シャルディが口を開いた。
「少し向こうに行ってくるが」
「私も行く?」
「ここにいてくれ」
それだけ言うと、シャルディは茂みの中に消えた。