Magic Rose-紅い薔薇の少女-
「なん、で……」
「あら?何故ワタクシが時間をわかってないかが気になるんですの?」
だってそうじゃないの……。
魔法が関係しているの?
「ワタクシ、この時間軸の人間じゃないんですの」
「この時間軸の人間じゃ、ない?」
「とぉっても窮屈な時間(とき)の狭間に落とされて、ワタクシ達は、数年後の姿まで成長しましたの。
でも時間の狭間に時間軸なんてものはありませんの
まぁ、時間の狭間については貴女一番ご存知でしょうけれど」
私が、一番?
「なんですの貴女。時間の狭間も知らないんですの?
……なら思い違い、いやでもお兄様の判断ミスなんてありえませんわ」
ブツブツと何かを整理しているようだけれど……お兄様?
「貴女、一人じゃなかったの?」
「先程、ワタクシ達と言ったように時間の狭間に落とされたのはお兄様もですわ!
全ては貴女のせい!どんなに苦しかったか!
復讐してやりますわ!」
怒鳴るだけ怒鳴って消えてしまった。