Magic Rose-紅い薔薇の少女-
エクセディが消えてしまった後、私は座り込んだ。
立てなかった。
私はやってしまった、大変なことを。
皆に会わせる顔がないわ。
「……っ」
私は声を押し殺し、泣いていた。
私は敵の復活に手をかしてしまった。
おば様の敵は、私の敵でもある。
カルタスは聞いたことがあったのに、気がつかなかったなんて……。
落ち着いた足音と、小さな小走りの様な足音が聞こえてきた。
大好きな人達の、足音。
「レディ?」
嗚呼、会ってしまったわ。
「帰らぬのか?」
おば様、ごめんなさい。
「違うの、帰れないの……
私は、エクセディの、カルタスの復活に……」
私は罪悪感一杯でその言葉をようやく絞り出した。
しかし、おば様は私を責めなかった。
「そうか、ついに来たか」
それだった。