Magic Rose-紅い薔薇の少女-
一気に捲し立てからか、シルバーは呼吸が荒い。
「それでも、構わないと、言うのならば……俺はもう知らないからな」
そのままシルバーは消え去っていった。
本気で彼は怒っていた。
――『ちっ、しくった、後少しだったのに……
やりづらくなったじゃないか』
でも私、理由を言ってもらわないとわからないのよ。
アナタ達の世界の事は知らないんだから。
刹那、私に衝撃が走った。
私だけに……。
頭が痛い……。
私はうずくまる。
怖い怖いコワいコワイ……。
ガタガタと身体が震え出す。
頭に、映像が流れ出す。
私は見たことない、なのに、記憶のように流れ出すんだ。
「やっ、嫌……」
迫り来る誰かの手……。
血が垂れる。
ソレは誰の?
「あっ、い、嫌……」