Magic Rose-紅い薔薇の少女-


「その汚れなき心……
そして、何よりも私が欲するもの……
何よりも!!!!」

じりじりとカノジョは私に近づいてくる。

止めて……。

私に抵抗する術はないのに!

「その生きる、いいや、存在する意味!」

存在、する意味?

「今までしてきたヒドイコト私が全てやったのだ……」

嘘……!じゃあさっきのあれも……。

「アナタに見セてタヒドイコト、幻なんカじゃナいンだ」

カノジョは私の首に手をかけた。

何故私は抵抗しないのだろうか。
否、出来ないのだろうか。
否、私に力はある。

その確信は、どこから?

「アナタの中に眠ル記憶だ……全テ」

確信なんて無い、本能だ。
私の中に眠る、私の本能。

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