Magic Rose-紅い薔薇の少女-
一方その頃、ローズは……。
「んんっ」
眠りから覚め、体を起こす。
「んー……、あら、シャルディ!」
ふぁっ、と欠伸をする。
まだまだ寝ていたい、そういう表情をしていた。
「……レディ、春の日は明日だな」
しかし、その言葉に一気に目が覚めた。
「いっやぁぁ!寝坊しちゃったわ!!」
――春の日
それは初代ヘルシオンの誕生日でもあり、
私の誕生日でもあるの。
「おば様!」
いつもの洋服に、エプロンを付け、髪の毛は後ろで結った。
「レディは部屋にいるか外にいるかしてなさい」
「そんなぁ、私もお手伝いしたいわぁ」
そんな私をおば様は無理矢理部屋を追い出された。
「あ゛ーー!今年もやられてしまったわぁぁ!!」
そう、私は毎年毎年お手伝いをしようとするも、いつもおば様によってそれを阻止されてしまう。