Magic Rose-紅い薔薇の少女-
そこには、泉があった。
とても綺麗な、泉が……。
こんな所に泉なんてあったのね……
知らなかった。
「きゃっ!?」
私は、そこが崖になっているのに気づかず、足を滑らせてしまった。
ズルズルと勢いよく滑り落ちて行く。
「きゃあああぁぁぁ!!」
暫く滑り落ちると泉の傍で止まった。
「ぶっ!……いたたた」
あら?……こんな様な事確か前にもあったような……。
「大丈夫ですか?」
そこに、偉い美形な人がいた。
黒髪に、黒い瞳。
神子服の様なものを着ていて、髪の毛は長く、後ろで結んでいる。
「きれー……」
「はい?」
「あ、ごめんなさい!つい……」
「いいですよ」
綺麗な、綺麗な、男の人だ……。
今までで見たことないくらい、神秘的……。
そんな雰囲気な人。