Magic Rose-紅い薔薇の少女-


「そうですか、それでは
帰り道はご案内させていただきますね」

「えっ、そんなの悪いです」

「でも道わからないでしょう?」

「あ、はい、そうです、ね」

スイは泉の方に向き直ると
両手を広げ、なにかを唱えた。

すると、泉から水の玉が上がってきて、くっつきあい、徐々に小さな、30センチ程の女の子らしき輪郭ができあった。

どうやらこの子が案内してくれるよう。


「レディ、また来てくださいね」

「はいっ!」


しばらく歩くと、向こう側からシャルディが歩いてきた。

「レディ!
良かった、何処に行ったのかと……」

「じゃあ最初からやらなきゃよかったんじゃないのかしら?」

「レ、レディ怒っているのか!?」

そんなシャルディを置いて私は先を歩き始めた。
もうここなら家に帰れるわ。

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