Magic Rose-紅い薔薇の少女-
「シャルディーー!」
あら、夢……?
でも、そんな事……。
片っ端に家を調べ、ドアと言うドアを全て開け、隅から隅まで探した。
そして外に飛び出し叫んだ。
「シャルディ!シャルディ!!」
もう私は涙でぐちゃぐちゃだ。
「レディ!」
ガッと腕を掴まれた。
「うわぁぁん!」
おば様に抱きつき、泣いた。
おば様は優しく撫でてくれた。
そして……
「レディ、もう零時を過ぎた。春の日だよ……
16だ、おめでとう」
そうか、私の、誕生日……。
「レディ、シャルディを助けたいかい?」
おば様は真剣な口調になった。
「勿論よ」
猫と言えど家族。
大切な、大切な。
「レディ、いや……ローズ」
名前……。
「昔住んでいた家に戻りなさい」
「何故?」
「ネックレスを持ってくるんだ」
「わかったわ!」