Magic Rose-紅い薔薇の少女-
悔しい、
どれも
どれも
探しているのに!
「全部よ!!」
「フンッ」
彼女はそう笑うと、ネックレスも幻影も消してしまった。
……イラッ
「その態度、直しなさいよお嬢様!!」
ブワッと薔薇の花弁が舞い散る。
「まさか本当に魔法を使ってくれるなんて」
嬉しそうに言う。
まさか罠だったってこと?
そんなのって……。
「怒ってますわね?」
悔しい!!
棘がシュルシュルと伸びてくる。
ああ、私棘も使えたのね
なんて呑気なことを考える。
「凄いですわ!――こんなにネックレス無しで魔力を引き出せるなんて……
彼女はコレを使ったらどのくらいの魔力になるのかしら?」
魔力?
ああ……なるほど。
ネックレスには私の魔力が入ってるのね?
でもどうして……?