Magic Rose-紅い薔薇の少女-
「おねいちゃんは?」
「私はローズよ。
ねぇ、処でフィル……お家は何処?一人で此処へ来たの?……フィル?」
苦々しい、あまり言いたくないような顔をする。
小さい子は感情に素直だからコロコロ変わるのね。そんな所も可愛いわ。
「ボクは……」
はっきりとした口調だった。
「ボクはひとにあいにきたんだ」
「人……?」
「うんっ」
いいな……楽しそう。
私も、同年代の友達、欲しかったなぁ……。
でも私、学校にすら行かなかったし……。
仕方が、ないのはわかってるけど
やっぱり本の少しでも通いたかったなぁ……。
「でもね、みんながダメだっていうからボクかくれてでてきたんだ」
……皆?