☆初恋☆


「いや、俺が悪い。送ってやらなかったから」

「だから、違うって。もう気にしなくていいよ?涼ちゃん」

「そう言われてもなぁ。じゃあ今日は1つだけ、お前の願いを聞いてやるよ」

「ほんと?」

「おぉ。なんでも聞いてやる。ただし、出来る範囲でだけどな」

出来る範囲…。

『私の隣で、一緒に寝て欲しい』って言いたいけど…。

それは無理って言われそうだな。

ただ、1人になりたくないだけなんだけど。

「早くしろよ」

「う、うん。…じゃ、じゃあ…。私の隣で、一緒に寝てくれない?」

とっさに言っちゃった。

後戻りは、多分出来ないな。

「はっ!?なんだそれ…」

「ち、違うよ?変な意味じゃないよ?ただ、1人にしないで欲しいっていうか…」

「…」

黙っちゃった。

「ご、ごめん。今のは聞かなかった事に…」

「いいぞ」

「へっ?」

「寝てやる。まだ、怖さ消えてねぇだろうしな」

う…そ。



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