☆初恋☆


また、震えて来ちゃった…。

昨日も写真撮られたんだ…。

涼ちゃんには、バレたくない。

でも、こういう時の涼ちゃんって、すっごい勘がいいんだよね。

「水原?おい、また思い出しちまったのか?」

うそついてもばれそうだな…。

「…ちょっとだけ…ね。でも大丈夫…だよ?」

そう言いながらも、止まらない震え。

頭では忘れようとしても、体は覚えてる。

「大丈夫…じゃなさそうだな。悪い、また俺のせいで」

『違うよ。涼ちゃんのせいじゃないよ』

そう言おうと思った瞬間、涼ちゃんは私を優しくしっかり抱きしめた。

涼ちゃんから、『ごめん』が溢れている気がした。

こんな辛い思いをしても、辛い気持ちが大きくても、今の状況が嬉しかった。

涼ちゃんの優しさが、凄く嬉しかった。

「もう…大丈夫だよ。ありがと、涼ちゃん」

「そうか?」

涼ちゃんが、そっと離れた。



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