☆初恋☆


「学校…か」

「あぁ。水原、休むか?」

「どうしよう。外出るのは正直怖いけど、学校は休みたくないな」

本当にどうしたらいいんだろう。

「じゃあ、学校行くか。行き帰りは、俺が守ってやるから」

守ってくれるの?

涼ちゃんが…?

「ホント?守って…くれるの?」

「おぉ。それだったら、学校行けるか?」

涼ちゃんがいてくれれば…行けるかな…。

きっと大丈夫だよね…?

「…うん。行ける」

「そうか。じゃあ、準備するか」

「うん」

ん?

ちょっと待って…。

「私…制服…ない…」

昨日切り刻まれちゃったんだよね…。

「あぁ、それなら大丈夫だ。香織さんが、新しい制服持ってきてくれたから」

それって…。

「いつ?しかもここに?」

「おぉ。昨日の夜中くらい。俺の部屋に持ってきたんだよ。俺、その時まだ起きてたから。母さんが、香織さんに電話してたんだ」

そっか…。

じゃあ、お母さん知ってるんだ。



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