☆初恋☆
なんか、成り行きでこうなっちゃった。
お母さんとお父さん、賛成してくれるかなぁ。
「やっべ。そろそろ支度しようぜ。遅刻しないように」
時計を見ると、7時を過ぎていた。
「俺は下で着替えるから。水原はここ使えよ。制服なら、クローゼットにかかってるから」
「勝手に開けていいの?」
「別に。俺は平気だから」
「そっか。じゃあ、お言葉に甘えて、ここ使わせてもらうね」
「おぉ、じゃあ、俺行くわ。早く着替えろよ」
「うん」
涼ちゃんは、下に降りていった。
がちゃ…。
「うわぁ。何、ここ…」
めっちゃ、綺麗に片付いてる…。
「えっと、制服は…。あ、あった!」
制服の下には、靴下と今日の時間割で揃えられた教科書。
そして、カバン。
筆記用具にポーチ。
何から何まで、そろっていた。
「お母さん、こんな事まで。仕事、忙しいのに…」
そんなお母さんの思いに、感謝が溢れてきた。