☆初恋☆


「萌!ケガはなかったのね?よかったわ。これから、少しの間ここに泊まる事になっているのは知ってるわね?」

「うん」

「だから、着替え持ってきたのよ。ここにいれば、安心ね。涼介くんが守ってくれるもの。そうよね?涼介くん」

涼ちゃんは、『もちろん』と言うみたいに、深く頷いた。

そして。

「当たり前ですよ、香織さん。香織さんの大事な娘さんをしっかり守りますから。ご安心を」

あんたは執事か!!

って心の中でつっこんでみた。

「頼もしいわね。じゃあ、私はこれから仕事だから。萌をよろしくね、涼介くん」

「はい。香織さんも、仕事頑張ってくださいね」

なんか、かっこつけてない?

さっきまで、若干ぐれてる感じだったのに。

「そうね、頑張るわ。萌、しっかりね。涼介くんのこと、頼りなさいね」

「分かった。大丈夫。涼ちゃんの事信じてるから。お母さん、行ってらっしゃい」

「行ってきます。じゃあ優子、頼んだわね。迷惑かけると思うけど、出来るだけ顔出すようにするから」



< 25 / 39 >

この作品をシェア

pagetop