☆初恋☆
「萌!ケガはなかったのね?よかったわ。これから、少しの間ここに泊まる事になっているのは知ってるわね?」
「うん」
「だから、着替え持ってきたのよ。ここにいれば、安心ね。涼介くんが守ってくれるもの。そうよね?涼介くん」
涼ちゃんは、『もちろん』と言うみたいに、深く頷いた。
そして。
「当たり前ですよ、香織さん。香織さんの大事な娘さんをしっかり守りますから。ご安心を」
あんたは執事か!!
って心の中でつっこんでみた。
「頼もしいわね。じゃあ、私はこれから仕事だから。萌をよろしくね、涼介くん」
「はい。香織さんも、仕事頑張ってくださいね」
なんか、かっこつけてない?
さっきまで、若干ぐれてる感じだったのに。
「そうね、頑張るわ。萌、しっかりね。涼介くんのこと、頼りなさいね」
「分かった。大丈夫。涼ちゃんの事信じてるから。お母さん、行ってらっしゃい」
「行ってきます。じゃあ優子、頼んだわね。迷惑かけると思うけど、出来るだけ顔出すようにするから」