☆初恋☆
「な、何言ってんの?」
「冗談。何本気にしてんの?」
「べ、別に。本気になんかしてない」
なんだ…。
ウソか…。
ちょっと、本気にしたかも。
気づかないうちに、しょんぼりしていたみたいで…。
「なにしょげてんの?」
そう言いながらも、そっと手を握って来た。
ビックリして、声も出なかった。
「そんな、ビックリしなくてもいいじゃん。だったら,離すぞ」
それは…。
「…やだ」
「そっか。でも、学校行ったら…変なこと言われねぇかな」
あ、そっか…。
涼ちゃんは、きっといやだろうし…。
「や、やっぱり…イヤだったら、離していいよ?」
ちょっと悲しいけどね…。
「お前は、いいの?勘違いされても」
え…。
「そ、それは…」
「やっぱ、イヤだよな。んじゃ、離すわ」
そんな…。
でも、しょうがないか…。
「う、うん。そうだね」
この気持ちにも、そろそろ諦めが必要かも。