☆初恋☆
「いいの、いいの。萌ちゃんならいつでも大歓迎よ。なんならお泊まりに来てもいいのよぉ」
涼ちゃん…じゃなくて中原が、優子さんをすごく睨んでるのに気づき、言葉をのんだ。
『ホントですか!!じゃあ夏休みにでもお泊まりしようかなぁ』
なんて、中原の前では言えない。
なので、
「じゃあ、ママが仕事で1人の時、遊びに来ます!!」
って言っておいた。
いつもだけど。
「そうねぇ。香織にもいっとくわね」
「はい」
「じゃあ、涼介。私はこれから明日の準備に行かないといけないから、家頼んだよ?」
「分かってる。行ってらっしゃい、母さん」
「行ってきます。じゃ、萌ちゃん、ゆっくりしていってね」
「ありがとうございます。いってらっしゃい」
ガチャー
はぁ、行っちゃった…。
「入れよ」
「うん」
通されたのは中原の部屋だった。
「適当に座ってて。お茶持ってくる」