☆初恋☆
なんだ、ママに会いたいだけか。
でも、残念だね、中原くん…。
「ママ、仕事でいないけど?」
「そっか…。まだ相変わらず忙しいのか?」
「そうなの、残念ながら。パパも遅いしね。家で1人なんだ…」
ヤバッ。
中原に愚痴こぼしちゃった…。
「い、今のは忘れて?何でもないから」
ひぇー。
中原くん、顔、怖いんですけど…。
「ぜってぇに忘れねぇ。忘れてたまるか!これからは、学校帰りに家来いよ」
うっそー。
中原からそんな言葉が出るなんて!!
想像もしてなかった…。
でも、嬉しいよ。
「ありがと。でも、迷惑じゃない?」
「全然?俺だって、1人だし」
あ、そっか…。
さっきみたいに、優子さんは仕事に行っちゃうから。
同じなんだ、私と中原は…。
「じゃあ、来る。いっとくけど、毎日だよ?」
「おぉ、こっちは全然平気」
ん?
待てよ…。
「中原って…彼女いないの?」
き、聞いちゃった…。