恋花-Romeoと私の花-
直輝の決め台詞に女子は皆頬を染めて騒ぎ出した。
「あんな、直輝様、始めてみたーっ!」
「カッコイイ~!!直輝様~!!」
すっ・・・・凄い・・・・。
女子の空気が一気に変わった。
さっきまで、ピリピリしてたのに・・・。
「じゃぁ・・・・どうしましょうね・・・・如月さんの席は・・・」
と、先生が教室を見回したときだった。
「はーい!先生!僕の隣空いてまーす!!」
すぐ声を上げたのは、直輝の後ろに座っていた楓だった。
そっ、そんな!
楓の隣になったら私の立場は~!?
「楓様っ!なんなんです!?そのオンナ!!」
・・・・・え!?『なんなんです!?』って・・・・。
そんなこと言ったら・・・・また、楓が・・・・。
「朝に聞かなかった?俺らの仮彼女って」
――――ザワッ――――
また、教室の空気が変わった。
あ~あ・・・・また言っちゃったよ~・・・・。
あちゃぁ~と言う顔を、まぎれもなくしている私と直輝。
「だから、付き合ってると一緒なの。手ぇ出されると困るからね」
そして、楓は私に手招きをした。
“隣に来い”と。
私は、恐る恐る机へ近づき、ゆっくりと腰を下ろした。
「「「ぎっ・・・ギャァ―――――ッッ!!」」」
そのあと、女の子達から悲鳴が上がったことは言うまでもない。