恋花-Romeoと私の花-

直輝の決め台詞に女子は皆頬を染めて騒ぎ出した。

「あんな、直輝様、始めてみたーっ!」

「カッコイイ~!!直輝様~!!」

すっ・・・・凄い・・・・。
女子の空気が一気に変わった。
さっきまで、ピリピリしてたのに・・・。

「じゃぁ・・・・どうしましょうね・・・・如月さんの席は・・・」

と、先生が教室を見回したときだった。

「はーい!先生!僕の隣空いてまーす!!」

すぐ声を上げたのは、直輝の後ろに座っていた楓だった。

そっ、そんな!
楓の隣になったら私の立場は~!?

「楓様っ!なんなんです!?そのオンナ!!」

・・・・・え!?『なんなんです!?』って・・・・。
そんなこと言ったら・・・・また、楓が・・・・。

「朝に聞かなかった?俺らの仮彼女って」

――――ザワッ――――

また、教室の空気が変わった。

あ~あ・・・・また言っちゃったよ~・・・・。

あちゃぁ~と言う顔を、まぎれもなくしている私と直輝。

「だから、付き合ってると一緒なの。手ぇ出されると困るからね」

そして、楓は私に手招きをした。
“隣に来い”と。
私は、恐る恐る机へ近づき、ゆっくりと腰を下ろした。


「「「ぎっ・・・ギャァ―――――ッッ!!」」」


そのあと、女の子達から悲鳴が上がったことは言うまでもない。






< 27 / 33 >

この作品をシェア

pagetop