宇宙マン episode:1
ベッドで夜を待つオレは、ケータイを確認する。

…もちろん、二人からの着信などない。


マナは隣に住んでいるわけだし、
今から謝ればひょっとするかもしれない。


マナだけにでも、と思いケータイを操作する。

「ほりた、ほりた…あった」



別に大して電話帳にたくさんデータがあるわけじゃない。
ケータイを持っていないヤツだって、
小学生だもの、そりゃ、いるよ。


ただ、こういう時にすぐアドレスとか出すと、
友だち少ないみたいでイヤじゃんか。

チクショウ、マナのヤツ居留守使ってやがる。
虚しいコール音のあとに、機械的な音声が流れたのだ。
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