宇宙マン episode:1
こんなにも堂々とした居留守を使い続けるマナ、
そしてそんなマナをとりあえず待ち続けるオレをよそに、
時間は刻々と過ぎていく。


もうすぐ夕飯だ、というとき。


部屋の中心部が急に明るくなる。
ヤツ―宇宙マンが来たようだ。

ひときわ光が強くなり、
目も開けていられないほどになったかと思うと、
その光はすぐに引いていき、
代わりにデブッとしたオッサンが仁王立ちしているのが見えた。


「えっ、でも早くない!?
いつも晩メシ後に来るじゃん!」


オレは挨拶よりも先に、疑問を口にしてしまう。
いつもは、「腹が減っては戦は出来ぬ」がモットーの宇宙マン。

必ず、夕飯の後にやってくるというのに。
< 12 / 32 >

この作品をシェア

pagetop