宇宙マン episode:1

「たーだいまあ」


ランドセルを肩にひっかけたまま、
オレは二階へ直行する。

「おかえりなさい、カズキ」


台所のあたりから、母さんの声がした。
この時間帯、たまに近所に遊びに行ったりとか、
買い物に行ってるみたいだけど、
今日はどうやら家にいるみたいだ。


自分の部屋のドアを乱暴にあけて、
ランドセルを投げ捨てる。


「・・・憎むなよ宇宙マン。
オレだって、好きでこんなことになったんじゃないんだ」


結局、マナもマサトも誘えなかった。
というか、会話すらしないまま、下校することになったのだ。