恋愛ゲーム
ゲームオーバー
「ねぇヒロトくん。
私たち別れよう」
私は上目使いに可愛らしくヒロトくんを見つめ切り出した。
「紗英ちゃん、どうしたの?
俺、何かした?」
突然、別れを切り出された時の男の顔は何とも言えない面白さ。
「ヒロトくんは何も悪くない。
ただ、ヒロトくんモテるし、このまま私が独占しちゃってもいいのかなって…」
「何言ってんだよ。俺は、世界で一番紗英ちゃんが好きなんだよ」
はい、ゲームオーバー。
私に
『好き』
と言えば、それは私にとって終わりの合図。
簡単に“好き”って言葉を使う男は信用しない。
だいたい“世界一”って何?
二番もいるわけ?
お前は世界中の女に会ったことないだろ!
もし会ったことあるって言うなら
どんだけ狭い世界なんだよ!!
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