恋愛ゲーム


カラオケボックスに到着した一行。

私と彼は後ろをついていくので
最後に入室。

という訳で、
ここでも彼の隣をキープ。

その上、ドア付近に座ることになるので、身動きが取りやすく何かと便利な位置ゲット。



ここでも気遣いアピールガンガン行くぞ〜!


さり気ない気遣いをしながら
彼との会話も続行。

「皆さん、歌が上手ですよね」

男たちを誉め

「明智さんの歌も聴きたいです」

可愛くお願いする。

「じゃあ、一曲だけ」

そう答えながら少し苦笑いを浮かべる彼。



きっと彼は積極的に曲を選ばない

すぐには決められないハズ…





私の隣で、しばらく分厚い本をペラペラとめくっていた彼の手がようやく止まり、

そこで私は

「決まりましたか?」

声をかけながらそのページを
一緒に覗き込む。


「どれにしようかな?」

また苦笑いの彼。



イヤ〜相談されても…

私、そのページの歌手を知りませんから!!


曲なんてどうでも良いので早く決めて下さ〜い。

イライラしちゃいますよ〜




知っている歌手ならリクエストも出来るんだけどな。



こんな時は…


「私に一番のオススメ曲を歌って下さい」


笑顔で答えたものの


また、選曲に時間かかるんだろうな。


でもまぁ、ここで時間がかかるということは

“私へのオススメ”を選んでいる時間だから、彼の中に私の存在を意識させるということで、



まぁまぁまぁ…

イライラするなよ!
この私。




そして、選曲出来たら通信機を借りて、彼に番号を教えてもらいながら私が押していく。


周りは騒がしいので
本日、一番距離が近い場所でのやり取り。

しかも、軽〜い共同作業。


親近感が持てる。
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