恋愛ゲーム


私は体を仰向けに直して
何もない天井をただ眺める。


“男がみんな、あいつみたいな男じゃないよ”


突然、思い出す圭人の言葉。


目を閉じると瞼にくっきり映る
あの男の顔。




もう〜何なのよ。
圭人のせいで思い出すじゃない!

バカ圭人!!




私は誰が何と言おうと
男は信用しない。

男なんてバカで下らない生き物なんだから!


私がちょっと気がある素振りを見せれば、
簡単に“好き”だの“愛してる”だのと吐く男たち。



そもそも“好き”って何?


そんな見えもしない幻想を
言葉で並べて縛ろうとする。


バカバカしいにも程がある。



そんな、下らないものなんか
絶対に私の心に入り込ませない。





もう二度と…
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