ねぇ...
現実逃避

私は、逃げた。
高校2年になってすぐ、
ある事件から、あの学校から
逃げ出した。

怖かった。

「今日からみんなの仲間に
なる、黒田だ。ほら、黒田
なんか挨拶しとけ。」

「......よろしく。」

そう言って、軽く頭を
下げた。

「えっ?転校生すげぇ
美人じゃね?」
「あたし、まじで友達に
なりたいんだけど!」

教室からは、そんな声しか
聞こえてこない。

...うるせえ。

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