かみひこうきに願う



「あ、ごめん……憂の彼氏なのに…。でも!!」

「いいよ本当のことだし!!そんなこと気にしないし…」

私は藍の言葉をさえぎった。これ以上彼のことを知るにはもう少し勇気が必要だと思ったし、別に藍が悪いだけではないがその続きの言葉を聞きたくなかった。きっとまた悪いことに決まっていると思ったから。


「それぢゃぁ私、上履き借りに事務室よっていくからね。また後で……。」


そのことを言い残すと私はもうダッシュで走った。

頭のなかに藍がいった言葉が残る。

『色んな女と遊びで付き合っていた。』

どんなに忘れようとしてもその言葉が頭にこびりついて離れない。


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