かみひこうきに願う
そして、私がベンチに座ると彼は話し始めた。
「ここはね、俺とって2つの思い出があるんだよ。」
「思い出?」
「そうだよ、1つは母親と小さい頃にここで遊んだこと。俺んち俺が生まれてすぐに母親と父親が離婚したんだ。それで俺は母親に引き取られて、小さい頃はここで毎日遊んでた。」
「そうなんだ…。」
「俺の母親は夜の仕事についていたんだ。だから帰って来るのは朝方なんた、昼間は眠たいはずなのに、俺のために毎日この公園につれて来て一緒に遊んでくれたんだ。」
「いいお母さんだね。」
「ああ…。」
話していた時はどこか嬉しそうな顔がいきなり暗い顔になった。