使い捨て親友童話

あなたたち二人は似た者同士だったみたいで、その夜、羽賀未来からきたメールには、

《てか未来ずっと仁花ちゃんみたぃな子と友達になりたかったんだ未来普通にぅれしぃっっ笑よろしく笑》と書かれていました。


あなたは本当に嬉しかったのです。

おとぎの国で男子がドキドキ意識している羽賀未来のようなきらびやかな町娘に友達として存在を認められたのですから、

そりゃあしがない村娘のあなたからすれば、幸せでしかないのです。


あなたと羽賀未来は身分が違うはずが、人望格差をこえて仲良しになれました。

これが、後に呼ばれるケータイメール革命です。

平穏なおとぎの国での革命は珍しく、あなたは素晴らしいことに時の人となるのです。

< 111 / 309 >

この作品をシェア

pagetop