使い捨て親友童話
考えてみてくださいよ、『馬鹿は風邪ひかない』『目玉焼きにソースか醤油』なんて類いの会話は腐るほど教室で繰り返されていますが、
皆あれやこれやオリジナル論でテンション高く盛り上げているのです。
仲良しな伝統があるのです。
ですから、ちっともユニークなお喋りも相槌もしない茂木凜には、相手を楽しませるという感覚機能がないようにしか思えませんでした。
「なんか話してよ、いっつも私が喋ってばっかじゃんかー的な。すべる話でいいからさ?」
あなたは苛々しました。いつも茂木凜との会話がつまらなくて、あなたは本当に腹立たしかったのです。
一緒に居てこんなに口数少なく不愉快な子は初めてでした。