使い捨て親友童話

美術の時間は、二人組で運動場に出るよう先生に言われました。

社交的グループは三人で、今日はあなたをプラスして四人ですから、

あなたは流れで羽賀未来とペアになりました。

いつもは茂木凜とと決まっていましたが、なんだか新鮮でした。


「暑いー温暖化反対、暑くない? 羽賀さん暑がり? 私ばりばり溶けるよ」

「暑がりだよ、皮膚が邪魔! もう熱中症なるし! クーラー導入しろ的な」

「扇風機意味ないよね、あれまやかし」

「ほんまそれ! しかも職員室クーラーじゃん、卑怯いいよねー」


ほぼ初対面なのにお喋りは小鳥さんのさえずりみたいに可愛いです。

いつもは茂木凜の退屈相槌オウム返しですし、自然とテンポよく会話が続くのは久しぶりで、あなたはご機嫌でした。

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