使い捨て親友童話

あなたのセミロングヘアは似合うと評判でしたから、やっぱり耳にかけるのはやめました。

スカートをいつもより二つ折ってみましたし、香水がないので仕方なく脇シューをしました。


どうして事前に誘ってくれないのか、三日後に約束をしてくれたならおめかしができるのにと少々不満に思いましたが幸せです。

ドキドキしてしようがないのです。


誰だって嫌いな女の子を誘わないでしょう。

生理的に無理な女の子に奢ってくれないでしょう。


いくら彼が義理堅い人柄なところを考慮し、日頃のお礼だからと言えど、

わざわざ放課後に時間を割かないでしょう。


ですから、事実を捩曲げることに長けたあなたはやはりこれからの未来に嬉しかったのです。

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