無口な若頭と心に傷を持つ少女
本当は…帰りたくない…

いつあの人が帰ってくるかも

しれない家なんて…

居たくない…

そんな気持ちのまま

マンションに着いてしまい

お金を払い

タクシーから降り

階段を昇り鍵をあけて中に入る

玄関には靴はなく

ほっとして

自分の部屋に行き

着替えを済ませて

持てるだけの荷物を鞄に

ガチャン

ビク

運が悪かった

私の部屋のドワが空く

私は自分の身を守るように

うずくまる。

妃奈「ごめんなさい、着替えがなくて…殴らないで…」

震える声で伝えたあと

ふわと

包まれた。

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