あの日の空
出会いの空

【宙side】

 
「今日の空はいつもよりきれいやなぁ。」

いつもと同じ道を歩いている。
空を見ると雲ひとつ無く、
青々と広がっている。

今日から私、高橋宙(たかはしそら)は、
高校3年生になる。
私の通う高校は家から徒歩20分ぐらい。
坂の上を登ると見えてくるのだ。

ちょうど、坂を登りきって、学校に入ろうとしたとき、

「そぉ――――――らぁ――っ!」

後ろを振り向くと、全速力で走ってくる人がいる。
速水愛(はやみあい)私の1番の親友だ。

「宙っ!!
一緒にクラス発表見に行こっ!!!!」

愛はもてる。
背は小さくて、顔は小さくて、
目も鼻も唇もバランスが整っている。
私とは正反対だ。

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