有明先生と瑞穂さん
「ふふっ、あはは」

「ははは、何がおかしいんだよ」

「だって・・・ぷっ、あははは」

「アハハハ」


「あはは・・・

・・・・・・・・・


・・・・・・っ、

・・・・・・・・・ぅう、う~~~っ」



ボロボロとこぼれる涙。

笑いながら泣くとは、なんておもしろいことをするんだろうと自分で思う。


「何で泣くの?!」


亮がうろたえる。
小さい頃からそうだった。
私が泣くといつも慌てた。


「うーーー・・・だってぇ・・・あきらが、ううっ」

「おいおい、人目気にしてよ」

「うるさいなぁ、うう・・・泣きたいんだも・・・うっ、うぐっぐずっ」

「結は昔から泣く時は笑うとか怒るとか、他の感情もセットだよな」

「なにしょれ・・・うぐっ、うう」

「いろいろ我慢して一気に発散するからそうなるんだよ」

「ひくっ・・・、なるほろね・・・ぐずっ」


ヨシヨシと頭を撫でる手はそのままなのに、少し大きくなったような気がする。


鞄から出したティッシュで思いっきり鼻をかんで呼吸を落ち着けた。



「結と・・・・・・昔のままでいてくれてありがとう」



まずは今日の貴方に感謝の言葉を。
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