有明先生と瑞穂さん
国見に引きずられるままリビングに通される。
テーブルを挟んでソファ側に国見、その隣に国見のいいオモチャとなった布津、さらにその隣に加津佐が座った。

(俺真ん中かよ!)

片方に無理矢理3人座ったので必然的に向かいに瑞穂と有明が隣同士に座る。

(何この拷問?!)


国見は来る途中にコンビニに寄ってきたらしく、ビニールから大量にお菓子やらお酒やらジュースやらを取り出した。


「たくさん買ってきてよかった!好きなの飲んでね!」

「俺の目の前に置かれたの全部酒なんですけど」

「ヤダ・・・アタシを酔わせてどうする気?」

「ぶっ・・・!・・・それ俺のセリフっ・・・!」

「キャッハッハッハッハ!!
真っ赤になったー!」

「いいな~布津。構ってもらえていいな~。でも最初だけなんだからな。勘違いするなよ」

「日頃どれだけ構ってもらえないんスか、加津佐さん!」


目の前ではこんな3人なんていないかのように有明と瑞穂が自分のペースでまったりと話している。


「何やってたの?」

「や、ちょっと話を。ほんと浮気とかじゃないんで」

「わかってるよ。でも布津君じゃなかったら夜一人で男の人と二人なんて危ないからね」

「はーい」


(クソーー!何だこの会話!有明を掻きむしってやりたい!!)
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