有明先生と瑞穂さん
「有明先生・・・・・・」

「!」


黙り込む有明に小浜がさらに体を密着させて詰め寄る。

一歩引き下がるが、腕をしっかり掴まれているため逃げられない。



「私・・・・・・彼女がいても・・・・・・」


「ちょ、ちょっと小浜先生・・・!」



人通りの少ない場所とはいえ慌てて周りを見回し、愕然とした。


「―――――!!!」





(・・・瑞穂さんッ!)





とんでもない場所を目撃されてしまった。


丁度角から曲がって出てきたのは瑞穂・・・そしてその後ろから布津。


ちょうど有明達の電車の一本後に乗ったようだ。


二人は有明の姿を確認するとその場に凍り付いた。



「・・・・・・!」


有明の異変に気付き小浜も同じ方向を見る。


「瑞穂さん・・・?」


同じく固まっていた有明だったが、小浜が声を発したことによって我に返る。



瑞穂達もハッとして来た道を戻って行った。
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