有明先生と瑞穂さん
一瞬頭が真っ白になり、その後だんだん言葉の意味を理解する。


「ほほほほ、他って・・・
な、な、ないですよ、そんなの」


赤面する瑞穂を、今度はわかりやすいほど意地悪そうな顔をした有明が笑って見ている。


「だだ、大体、ほ、他なんて何も・・・別に私はキスしたり抱きしめてもらえればそれで幸せっていうか・・・ってウワ何言ってんだろ、ああもう」


腕を突っぱねるが離れることなく有明はニコニコと瑞穂を見つめる。




「・・・・・・先生のえっち・・・」


瑞穂なりの精一杯の悪態なのに、それに対しても有明は嬉しそうな顔をする。



「俺は何も言ってないじゃない。
そういうこと考えてる瑞穂さんの方がエッチ」

「うそ・・・。だって先生エロい顔してる」


ブハッと有明は噴出して笑う。




「仕方ないでしょ。瑞穂さんもエロい顔してるんだから」


「えぇっ?!」


瑞穂は慌てて自分の顔を手で覆った。


「うそ!してない!」

「してるしてる。
だって、瑞穂さんがそういう顔するから・・・俺が欲情する」


「・・・・・・よくっ・・・?!」



有明がとんでもないことを口走るものだから、瑞穂は思わず声が大きくなり口元を押さえた。


有明はそれを見て笑いながら、ごくごく自然に瑞穂をソファに押し倒した。


「って、え?え?な、何・・・え?!」
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