有明先生と瑞穂さん
「あはは・・・すごいなあ。
小浜先生って見かけによらず肉食女子って感じですね」
「あらそう?そういう瑞穂さんは草食?」
「私は・・・雑食かな」
特に意味もない冗談に小浜は笑って返す。
あまり好きな考えではないけれど、こうやって自分に好意を抱いてくれる。
自分と有明のことを知らないのだから、と自身に言い聞かせて瑞穂も笑顔を作った。
後日それとなく同じことをみんなに聞いてみた。
深江はよくよく考えれば今まで強く誰かを思うような恋愛をしたことがないわけで
「わかんなぁ~い」
と興味なさそうな返事が返ってきた。
有馬はすぐに
「有明先生のことね?!彼女がいるくらいで引き下がるわけがないじゃない!
彼女なんて滅してくれるわ!」
とその彼女を目の前に恐ろしいことをいい放った。
「でもさぁ~、彼女がいるからって引き下がるのが『本気の恋』じゃないって言うんなら、布津君の晴ちゃんに対する気持ちは軽いものってことになっちゃうんでしょう?
それは違うと思うなぁ~」
深江の何気ない言葉に一人納得する。
小浜の言い分はすごいわかるのに、納得いかない理由がわかった気がした。
(布津は私を好きでいてくれるからこそ、私の有明先生に対する気持ちを尊重してくれてるんだ・・・)
それもひとつの『好き』の形だ。
そんな話をしているとは知らずに教室に入ってきた布津に手を合わせる。
「おお?何してんだ瑞穂。俺は地蔵でもなんでもないぞ」
「いや・・・日頃の感謝の気持ちを、と思ってね」
「なんだそれ?
どうでもいいけど拝むのやめてくんねー?!
変な目で見られるんですけど!」
小浜先生って見かけによらず肉食女子って感じですね」
「あらそう?そういう瑞穂さんは草食?」
「私は・・・雑食かな」
特に意味もない冗談に小浜は笑って返す。
あまり好きな考えではないけれど、こうやって自分に好意を抱いてくれる。
自分と有明のことを知らないのだから、と自身に言い聞かせて瑞穂も笑顔を作った。
後日それとなく同じことをみんなに聞いてみた。
深江はよくよく考えれば今まで強く誰かを思うような恋愛をしたことがないわけで
「わかんなぁ~い」
と興味なさそうな返事が返ってきた。
有馬はすぐに
「有明先生のことね?!彼女がいるくらいで引き下がるわけがないじゃない!
彼女なんて滅してくれるわ!」
とその彼女を目の前に恐ろしいことをいい放った。
「でもさぁ~、彼女がいるからって引き下がるのが『本気の恋』じゃないって言うんなら、布津君の晴ちゃんに対する気持ちは軽いものってことになっちゃうんでしょう?
それは違うと思うなぁ~」
深江の何気ない言葉に一人納得する。
小浜の言い分はすごいわかるのに、納得いかない理由がわかった気がした。
(布津は私を好きでいてくれるからこそ、私の有明先生に対する気持ちを尊重してくれてるんだ・・・)
それもひとつの『好き』の形だ。
そんな話をしているとは知らずに教室に入ってきた布津に手を合わせる。
「おお?何してんだ瑞穂。俺は地蔵でもなんでもないぞ」
「いや・・・日頃の感謝の気持ちを、と思ってね」
「なんだそれ?
どうでもいいけど拝むのやめてくんねー?!
変な目で見られるんですけど!」